|
近年の異常気象は全て地球温暖化が原因のように扱われていますが、本当はどうなのでしょうか?多くの異常気象は地球温暖化が原因ではあるのは事実ですが、本来は異常気象と地球温暖化は分けて考えなくてはいけないと思います。
日本における異常気象の定義とは、30年に一度の割合で偏った天候が起こる気象のことをいいます。また世界的には25年に一度の割合とされています。例えば、異常気象の原因の一つと言われている「エルニーニョ現象」は、近年、約4年に一度の割合で発生していることから、異常気象の定義には当てはまらないことになります。
現在では、「エルニーニョ」と言うと「エルニーニョ現象」の事を指すことが多いのですが、厳密には区別されています。「エルニーニョ」とは、12月末頃に南米のペルー沖に現れる暖流(エルニーニョ海流)により発生する局地的、季節的に起こる気象現象とされており、「エルニーニョ現象」とは世界的、長期的に発生する海水の温度上昇を指します。一度発生すると1年から1年半は続くとされています。
まず、「エルニーニョ現象」が異常気象にまでに発展する仕組みを説明します。太平洋では通常、貿易風が吹いており、これにより赤道上で暖められた海水が太平洋の西側(インドネシア付近)に寄せられ、一方では、東側に冷たい海水が湧き上がります(湧昇流)。「エルニーニョ」が発生すると貿易風が弱まり、暖められた海水が太平洋の中央に進み、海水の温度が上昇すると、ウォーカー循環と呼ばれる赤道付近の大気の循環が変化し、気圧の変動が起こります。これが世界中に波及して各地で異常気象が発生するというわけです。
「エルニーニョ」の影響で上昇する海水の温度は通常1℃〜2℃程度ですが、1997年〜1998年にかけて発生した20世紀最大規模の「エルニーニョ」では最大5℃も上昇しました。なぜ発生するのかは、いまだ解明されておらず、発生予測も困難とされていましたが、1997年の「エルニーニョ」で初めて発生を予測することが可能になりました。では、「エルニーニョ」が発生すると、どのような影響が出るのでしょうか。日本では、冷夏・暖冬・長梅雨になることが多く、季節商品の販売不振、農作物の不作など、経済的にも大きな影響を与えることになるでしょう。また、海水の温度が変化することにより、漁業にも大きな影響を与えるのは言うまでもありません。いつもの漁獲量が確保できなかったり、ある地域では日頃水揚げされない魚介類が大漁になることも起こったりします。
最近では地球温暖化、環境問題に関心を示す企業や国民が大多数を占めてきましたが、バカの一つ覚えのように「異常気象=地球温暖化」という認識は捨てて、その根底にある事実や要因をしっかりと把握していかなければ本当の予防策にはならないと言えるでしょう。 |