暫定税率失効値下げの影に隠れる販社拡大の動き
 

  ガソリンの暫定税率失効にともなうガソリン値下げ狂騒曲もようやく落ち着きを取り戻した。しかし、新日本石油の対応については系列特約店からの不満が強まったままだ。ガソリン税は蔵出し税で、製油所から出荷された段階で課税され、油槽所などの二次基地の在庫処分については、旧税率のままで、25円10銭下げの本則税率は適用されない―ということで、他社元売との違いが生じているもので、今後、新日本石油が今月末に期限を迎える商品代金の支払いについて「何らかの猶予をしてくれるはず」と淡い期待を抱く業者も少なくない。

 こうしたなか、気になるのは元売会社の動きだ。先月、新日本石油が九州石油を吸収合併=Aさらには出光興産が住友商事傘下の住商石油を買収することに至り、元売会社の販売網の拡大が、暫定税率問題の影に隠れているものの、めだちはじめている。また、向こう1年―2年以内に元売会社のなかには各地にある支店網の見直しに着手、販社の地方カンパニーと一体となった体制づくりを目指すところもある―とも伝えられている。着々と元売販社網の拡大にむけて動いていることは明白だ。新日石、出光興産だけでなく、他社元売も「自社のメリットにつながるならば、商社、薪炭系の特約店の買収に動くのではないか」といった見方もある。

 ところで暫定税率失効にともなって、渡石油連盟会長、関全石連会長は相次いで緊急声明を発したが「全石連会長会社のみならず、各地で石商の理事長会社のSSが1日早々に暫定税率失効値下げに動いたが、言うこととやる事が矛盾しており、開いた口が塞がらない」といった声が圧倒的に多かった。総論賛成・各論反対の業界姿勢を如実に物語った形だが、暫定税率失効値下げ騒動の影に隠れて元売会社の販社拡大構想が強まっていることを決して忘れてはならない―ということが言えそうだ。

【維  新】 (1) 物事が改まって新しくなること。 (2) 明治維新の略。

【以心伝心】 (1) 禅家で、言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること。
                 (2) 思うことが言葉によらず、互いの心から伝わること。

【維新伝心】 (1) 北海道石油新聞社による造語で、HP連載のタイトル。
                 (2) 物事が改まって新しくなる様や世の中の真理を、心から心に伝えようとするホームページ上の試み。


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