来年はこれまで以上に販社比率のアップをめざす元売会社 
中期的に50%をめざすところも
 

  今年も残りあとわずかとなった―。SS業界では元売仕切り上げが相次ぎ、店頭でのコスト転嫁値上げに終始した形で、結果的には「仕切り上げ額を店頭で転嫁しただけでガソリンマージンの回復どころか、縮小となった」といった声も聞かれている。「元売会社の社員は高額なボーナスで笑みを浮かべているが、販売最前線のSSマネージャーはそうはいかない。元売とSSとでは大きな格差がついている」というのが現実だ。

 こうしたなか、元売会社の今後の戦略を探ってみると、かねてからこのコーナーで指摘したことだが、元売販社比率のアップ、中期的には販社SSの比率を50%にまで引き上げる胸算用をたてている。SS業界は元売販社、大手特約店主流といった傾向がこれまで以上に強まるのは必至だ。

 新日本石油は来年4月に販社のENEOSフロンティアと高輪エネルギーの経営統合を行うが、北海道でも勝木石油と太平洋石油販売の統合が行われ、市場での販社の影響力の強化をめざしている。さらに「ENEOSフロンティアについては九州地域でも名だたる老舗の特約店を傘下に収めることになりそうだ」といった見方をするのは業界関係者のひとり。

 ジャパンエナジーでも販売子会社のJOMOネット各社を統合する動きをみせている。関係者は「コスモ石油の販社であるコスモ石油販売的に販社集約一本化をめざす動きが年明けから活発になる」とみている。さらに「新日本石油とジャパンエナジーは精製グループ関係で結ばれる」「このための布石として販社集約、さらには販社網の拡大に動くことになるのではないか」と大胆な見方をする。

 このほかの元売会社でも販社網の見直しに着手しており、これまで以上に販社の影響力が強まるのは必至の状況が見込まれている。「系列の特約店、とりわけ中小特約店に対して、儲からなければSS業界からの撤退を促すことも考えられており、販社育成策、販社網の拡大が元売各社の共通認識ともなっている。表面的に量より質という掛け声だけで、結果的に数量志向に終始した年だが、廉売、乱売で系列業者の体力を弱らせて結果的には販社だけが生き残るというシナリオだろうが、あまりにも身勝手すぎないか」と非難の声も今後、強まる気配をみせている。

【維  新】 (1) 物事が改まって新しくなること。 (2) 明治維新の略。

【以心伝心】 (1) 禅家で、言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること。
                 (2) 思うことが言葉によらず、互いの心から伝わること。

【維新伝心】 (1) 北海道石油新聞社による造語で、HP連載のタイトル。
                 (2) 物事が改まって新しくなる様や世の中の真理を、心から心に伝えようとするホームページ上の試み。


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