予想以上に早い販社比率50%時代
元売の身勝手な姿勢に矛盾の声も
 

  11月仕切りの大幅アップによってSS店頭のガソリンをはじめとした石油製品の値上がりがめだっている。テレビや一般紙でも「過去にないガソリンの高値到来」と報道されているが、ここにきて「ガソリンのコスト転嫁値上げは足踏み状態」といった見方もある。

 ある業界関係者は「元売会社は原油高騰によって11月仕切りの大幅上げとしているが、その一方でガソリンの業転価格の上げ足が鈍っている。陸上渡しでリットル123円前後のものもあり、大手元売が業転玉を放出しているため、業転価格が上がらないのではないか」と指摘する。業転市況がアップすれば、業転仕入れのホームセンター併設のSSの店頭価格も146円中心になってもおかしくない―といった見方もある。

 系列に対しては仕切りアップ政策を展開している一方で、ガソリン市況を大きく左右する業転玉を放出する―という身勝手な販売政策に矛盾を感ずるのは今にはじまったことではない。加えて元売販売子会社のSSは11月入り当初は積極的にコスト転嫁に動いていたものの、ここにきて息切れ状態の感は否めない。「ガソリン減販時代のなかにあって、ガソリンの販売数量の減少を気にするがあまりに、周辺の安値に対抗するとい
う販社SSもあり、量より質をスローガンにしているにもかかわらず、結果的には数量志向を強める元売の姿勢に疑問を感じる」といった声もある。

 元売販社といえば、中期的に販社比率のアップをめざしている。新日本石油もENEOSフロンティアを核に出資特約店の統合を図っており、そのほかの民族系元売も販社集約に動いている。ある関係者は「コスモ石油のコスモ石油販売が全国一本化となっており、他社元売も、これを手本に販社集約・一本化に動くのではないか」とみている。こうした動きを糸口に販社比率50%時代の到来は予想以上にスピードアップしているようだ。

【維  新】 (1) 物事が改まって新しくなること。 (2) 明治維新の略。

【以心伝心】 (1) 禅家で、言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること。
                 (2) 思うことが言葉によらず、互いの心から伝わること。

【維新伝心】 (1) 北海道石油新聞社による造語で、HP連載のタイトル。
                 (2) 物事が改まって新しくなる様や世の中の真理を、心から心に伝えようとするホームページ上の試み。


>>維新伝心のバックナンバーはこちら<<


2007.10/25付け  動きが活発化 新日石の子会社戦略直販比率の大幅アップめざす
2007.10/10付け  業界再々編成にむけての動きが活発に
2007.9/25付け  コスモ石油の筆頭株主にアブダブ政府投資機関 その影響は 予想される今後の展開
2007.9/10付け  需要家の燃料転換が加速化 産業むけ販売の体制見直しが大きな課題に
2007.8/25付け  9月仕切り下げ局面 元売販社の動きに注目
2007.8/10付け  今秋にはあっと驚く元売提携も
 販社比率50%時代到来 警戒を強める中小業者
2007.7/25付け  本格的な夏商戦に突入 企業の最大リスクは経営トップ?
2007.7/10付け  鼻息が荒い元売販社 旧態依然の構図 中期目標直販比率50%のケースも

2007.6/25付け  バイオガソリンVS「E3}新日石と「りゅうせき」の関係どうなる?
2007.6/10付け  極東石油玉食指するジャパンエナジー 業界再々編成開幕カウントダウン
2007.5/25付け  新日石―ジャパンエナジーとの共同精製会社構想を裏付ける両社の役異動
2007.5/10付け  5月仕切り転嫁 失われた一週間 ハイオクキャンペーンにも疑問の声も
2007.4/25付け  バイオガソリンは系列SSにとって諸刃の刃?総理の中東訪問に石油会社首脳同行で呉越同舟
2007.4/10付け  元売9連休 系列は休日返上 ますます拡大する系列格差?
2007.3/25付け  元売直営比率は10年で3.5倍に 元売―系列の親子関係は昔の話
2007.3/10付け  強まる新日石とジャパンエナジーとの蜜月関係
2007.2/25付け  冷え切る元売と系列の親子関係 数量からの決別は真っ赤なうそ?
2007.2/10付け  強まる数量志向 業界再々編成劇の到来は必至 2007.1/24付け 新日石 吉とでるかSKとの業務提携 相乗効果不透明の声も
2007.1/10付け   ホントかよ 質への回帰とはよく言うよ
2006.12/25付け  量より質の経営転換はどうなった 元売販社の比率アップ―市場支配力に大きな懸念
2006.12/10付け  民族大連合に乗り遅れたくないコスモ石油?
2006.11/25付け 業界価格下落は元売会社の責任市況混乱は元売販売アップの呼び水か
2006.11/10付け 消費者の灯油離れの予兆強まる 高値感で暖房用熱源は電気が大半 石油業界の対抗策の効果は
2006.10/25付け  出光興産 株式上場で注目される新日石との株式持ち合い
2006.10/10付け  元売販社比率アップの時代到来 市場支配力アップで小手特約店 販売店は陶太の対象か
2006.9/25付け  迷惑な渡会長発言 仕切り下げ局面 元売販社の姿勢が最大の注目に
2006.9/10付け  石油業界の水戸黄門サマの手腕は?
2006.8/25付け ロシア・サハリン原油の 輸入で民族精製連合軍づくりに拍車?
2006.8/10付け 買い控え現象はコスト転嫁進展の証−は早計
2006.7/25付け 三井石油が石油連盟に入会
2006.7/20付け 維持できるか新日石の値取り姿勢