強まる数量志向 
業界再々編成劇の到来は必至 

   「一昔前の元売と系列との関係は親子も同然といわれていたが、最近は自分だけが生き残ればいいというイメージが元売会社のなかに強いようだ」と語るのは老舗の民族系特約店主。これは元売販社の横暴ともいえる量販攻勢、そして業転相場の価格下落などによってガソリン市況が混迷している原因は元売にあり―ということに加えて、系列仕切り格差拡大の現状をみての皮肉の一言か。
 
 元売会社は表向き”数量からの決別・質の回帰”を唱えるが、その裏では相も変わらず数量志向を強めている。その背景のひとつとしては来るべき業界の再々編成に備えてのことだ―とみる向きもある。これまでも新日本石油を核にした民族大連合軍の形成ということが指摘されてきたが、ここにきて新日石と新日鉱ホールディングとの蜜月関係は見逃すことができない。

 新日石―出光興産―コスモ石油のトライアングル関係があったのものの、最近は「その関係は決しててうまくういっているようにはみえない」と語るのは業界関係者のひとり。そのいい例が、新日石と韓国石油企業のSKとの提携だという指摘もある。「新日石が民族連合を形成しないと、海外の石油企業とも手を組むぞというひとつの脅しだ」「いや新日石と出光、そしてコスモの関係はいまや冷えている」とも取り沙汰されている。

 元売会社は2010年には自動車保有台数が右肩下がり、さらには燃料油販売も同様なため、これに備えて付加価値収益、カーメンテナンス収益をアップすることをめざしている。しかし、これとは別に、この時期に業界の再々編成が訪れるといった見方が強い。元売会社が販社を通じて数量を伸ばしているというのは、こうした要因もあるのではないかとの観方もある。

 ところで新日石が北京オリンピックの日本野球代表チームのスポンサーになった。星野ジャパンのユニホームにはENEOSの文字が大きく描かれている。オリンピックにむけての期待が強まっているが、当面のライバルは韓国チームがあげられている。オリンピック出場にむけての予選会で激突することになるが、韓国チームのスポンサーにSKが名乗りを上げているとも伝えられており、皮肉な結果にならなければいいがと懸念するむきもある。
 

【維  新】 (1) 物事が改まって新しくなること。 (2) 明治維新の略。

【以心伝心】 (1) 禅家で、言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること。
                 (2) 思うことが言葉によらず、互いの心から伝わること。

【維新伝心】 (1) 北海道石油新聞社による造語で、HP連載のタイトル。
                 (2) 物事が改まって新しくなる様や世の中の真理を、心から心に伝えようとするホームページ上の試み。

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