消費者の灯油離れの予兆強まる 高値感で暖房用熱源は電気が大半 石油業界の対抗策の効果は

 消費者の灯油離れの予兆が強まり始めている。一般消費者の家庭用(居間、食堂、台所)の暖房機器の熱源は五六%が電気、今後、設置したいと思う暖房機器の上位には灯油暖房機器が入っておらず、消費者の灯油離れが如実に現れている。これは先に、開かれた「中央灯油懇談会」の席上、消費者側代表(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)が今年九月に行ったアンケート調査結果を資料として提出したもの。

 今後、設置したいと思う暖房で続いて、ホットカーペット、都市ガス温水床暖房、オイルヒーター、電気こたつの順でその後に灯油ファンヒーターとなっている。これまで暖房機器の主役は灯油というのが定説といわれていたが、昨シーズンから値上がりが続き、高値感を消費者が抱いたことによって、その主役の座を電気に奪われたのではないのか―との見方もある。
 しかし、この調査は一つの調査結果で、全体的には「まだまだ灯油が暖房機器の主役」という声もある。昨シーズンからの灯油価格の値上げ、さらには寒波によって供給不安が生じたことを念頭に、安定供給を図らなければならない―ことが大きな使命ともなっている。

 安定供給といえば、元売代表が「いまの灯油の在庫水準は過去十年来の最高の数字」と万全な安定供給体制にあることを強調した。しかし、「過去最高の在庫水準が結果的に余剰玉として業転市場に放出されれば、灯油市況に大きな影響を与えるのではないか」という図式も考えられる。いずれにしても安定供給は業界の大きな使命だが、消費者側からみれば「灯油が安ければいいというのではなく、ある程度の値頃感で安定供給をしてほしい」というのが切実な要望といえそうだ。

 ところで、原油高騰にともない灯油の競争力が低下、電力・ガス業界の攻勢もあって需要低迷が続いていることに対応し、石油業界は灯油需要回復に向け本格的攻勢に転じる。機器メーカーと連携し「高効率石油給湯機」を開発、給湯機の共通名称として「エコフィール」と命名するとともに、石油給湯機を使った石油セントラル暖房・給湯システムも「ホット住まいる」―ロゴ―と命名、今後関連業界が協力し普及活動を進める。石油業界が機器開発に参画し本格的な需要回復策を講じるのはこれが初めて。石油連盟(会長=渡文明新日本石油会長)と機器メーカー団体の日本ガス石油機器工業会(会長代行―竹下克彦ノーリツ会長)、石油連盟や日本ガス石油機器工業会、全石連、日本燃焼機器検査協会の団体、企業十九社が加盟する石油システム中央推進協議会(会長―津田直和新日石副社長)が、発表したものだが、果たしてその成果はどうでるかが注目されている。
 
 

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