UBS証券会社 伊藤 敏憲
 

満足度を高める

 

サービス業の基本はCSとES
 

お客様が商品を購入したり、サービスを利用したりするときには、何らかの満足を得ようとします。そして、満足が得られたかどうかによって、その店や会社などを選んで利用し続けるかどうか、会社や店の立場からすると顧客になるかどうかが決まります。より多くのお客様により大きい満足を与えることができるかどうか、顧客を増やすことができるかどうかによって、会社の収益は左右されるのです。これがCS(顧客満足=カスタマー・サティスファクション)の基本的な考え方です。
 

収益を拡大するためには顧客満足を向上することが欠かせません。そのためには、お客様にサービスを提供する従業員が、仕事の内容や処遇などに満足していることが重要になります。仕事に不満を感じている従業員がお客さんを満足させることができるとは思えないからです。したがって、経営者が収益を拡大したいのなら、従業員が満足できるような環境を作っていかなくてはいけません。これがES(従業員満足=エムプロイー・サティスファクション)の基本的な考え方です。
 

CSやESに関する書籍はビジネス書のコーナーにたくさん並んでいます。もしも、これらの言葉の意味や考え方をよくご存じなければ、わかりやすそうな本を選んで一読されることをお勧めします。商売、中でも、サービス業の基本になる考え方だからです。

 


 

MS(経営者満足)がCS、ES向上の鍵
 

これからはCS、ESを踏まえた私の独自理論です。私は、お客様や従業員をもっとも満足させることができるのは経営者だと考えています。
 

経営者が、より多くのお客様により満足していただくという考え方をお持ちでなければ、サービスの質を向上するという考え方は浮かんでこないでしょう。また、経営者が理解しない中で、従業員だけの努力で自らが満足できるような状況を作り出すことができるとも思えません。成果を上げたときに、経営者にほめられ、さらに、それが処遇に反映されれば、従業員の満足度は確実に高まります。
 

しかし、経営者が満足できるような状況でなければ、お客様や従業員に十分に配慮することはできないはずです。言い換えると、経営者が、現状を的確に理解し、自らが満足できるような状況をつくろうとしなければ、CSもESも高めることはできないと考えられるのです。
 

CSやESを向上できるかどうポイントは、経営者が満足できるかどうか、すなわち、MS(経営者満足=マネジメント・サティスファクション)によって決まると考えられるのです。

 


 

顧客ニーズとシーズを把握して効率的にCSの改善を
 

経営者は、常に、現状の的確な把握に努め、将来を見据えて、今、何ができるかを考え、そして、実践していなくてはいけません。
 

まず、店や会社を選んで利用していただいているお客様(顧客)のニーズの把握に努めていただきたい。顧客は期待している満足が得られなくなれば離れていきます。その際に、理由を告げていただけるケースはまれです。工夫し努力をしなければ、顧客の満足や不満を把握することはできません。
 

会社、店、従業員などの良い点、悪い点、強み、弱みなどの特徴の把握にも努めていただきたい。これらが理解できているかどうかによって、お客様に提供できるサービスの質・量などのシーズが決まるからです。
 

顧客ニーズとシーズを把握しきれなければ、顧客や取引先に教えを請うのも一考でしょう。これらを一番よく知っているのは顧客であり取引先だからです。すべての顧客は自分が選んで利用している会社や店によりよくなってほしいと思っているはずです。取引先も皆さんの会社や店の繁栄を願っているはずです。負担にならない範囲なら、顧客も取引先も好意的に対応していただけると思います。そして、顧客ニーズを踏まえた上で、良い点を伸ばし、強みを生かし、悪い点を正し、弱みを補って、顧客や取引先の期待に応えていっていただきたいのです。
 

SSには、ほとんどのお客様が自らの判断で来店していただいています。そのお客様に対してコミュニケーションを深めやすい対面販売・サービスを行っています。セルフSSでも対面サービスの提供は可能ですし、多くのお客様は適度なコミュニケーションは拒みません。また、SSは収益獲得の機会が多い長時間営業です。決済機能も豊富です。そして、何より、お客様の情報の収集が容易で、ほとんどのお店や組織がすでに膨大な情報を所有しています。これらを理解して、活用していけば、効率的にCS、ESを向上し、収益を拡大できると思われます。


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