販売業者も学ぶべき ミートホープの教訓


 苫小牧の食肉加工製造卸会社「ミートホープ」が偽装牛ミンチを出荷していた事件から約1カ月が経過。同社は17日、自己破産手続きを開始した。一連の事件で関連各企業のみならず、同業界にも大きな波紋を投げかけた。

 思えば偽装牛ミンチ製造に多種食肉の混入に始まり、賞味期限切れ肉の再利用、加水での製造量水増しや食肉解凍に雨水を用いるなど、芋づる式に企業の杜撰な経営体制が暴かれた。これも本来は経費削減、原価率の追求を目的としたものであったのだろうが、基本的な最低のルールを犯してまで取り組んでしまっては、企業努力とは呼べない。

 事件発覚当初、田中社長が報道記者に対して「経営者だったら経費削減はあたりまえじゃないですか」と言い放った光景が目に浮かぶ。確かにコスト削減はいつの時代も企業のテーマであり、方法は別としても共感する経営者も多いはず。しかし、経費削減を追求するがあまり、企業としてのコンプライアンスを見失い、会社を倒産に追い込んでしまっては本末転倒だ。

 石油業界においても近年の厳しい販売環境が続くなか、中・小のみならず大手の販売業者に至るまで、経費面での見直しが行われている。一時的な目先の利益にとらわれて、必要最低限のボーダーラインを超えた判断を下すのは、それ相応のリスクを背負っているという事を改めて認識して頂きたい。会社を守るべき立場の人間が大きな勘違いをするとどうなるか―。今回の事件が知らせている。
                                                                                     ( 橙)

>>過去のアンテナ記事  |1234567891011 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29| 30 | 31 | 32