レールを敷かない政府の責任は重い

 「地方の中小零細企業が心配だ」―。27日に開かれた北石連の記者会見後、杉澤達史会長がもらした言葉だ。

 3月末時点での暫定税率分がオンされたままの在庫品の取り扱いが、一つの焦点となっている。約25円を減額するタイミングは「前倒しして4月1日から」と「課税在庫が解消した段階で」の二通りの考え方がある。ほんの2〜3週間前まで「在庫解消派」が業界内での本流と思われ、新価格体系への移行は6〜10日頃から徐々に広がっていくものと見込まれていた。だが、ここにきて「前倒し組」が主流に。1日から減額する声があちらこちらから聞こえてきた。

 政府が損失分を還付してくれるかどうかは、未だ不透明。1日から見切り発車で値下げに動いた給油所が逆ザヤを解消できない筋書きでは5月以降、倒産業者が続出するという最悪の事態もある。

 深刻なのは郡部のSS業者だ。市内に数十店もの給油所が混在する都市部とは異なり、商圏に2〜3件ぐらいの地方では1店舗でも先行すれば、それだけマーケット影響は大きく、やむなく「追随」という選択肢も出てくる。還付を前提に考えた場合、先行して大幅需要を確保し後から損失分もカバーできる店と、損失はなかったといえども需要を吸い上げられただけのSSでは、勝敗は見えてくる。

 「事態が1カ月以上の長期戦なのを考えると、1日にこだわる必要はないと思う。ごった返すのを嫌うお客さんは、時期を見て一週間後にでも入れにくるでしょ」と道南の販売店主。ただ一つ、「還付の有無」という明確なレールを敷かないまま市場を走らせた政府に責任があるのは間違いない。

 (茶)

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