「壁当て」できる小売環境を

  宗谷石協の19年度総会懇親会の席上、小生に「商売って、壁当てのようなものだろうよ」と訴えかけてきた地場の販売業者。壁にボールを当てて一人でキャッチボールをすると、弱く投げれば弱く返ってくる。強く投げれば捕れないぐらい跳ね返ってくるあれだ

 氏いわく「仕入れ原価と経費、マージンがあって物の価格は決まり、売り上げることで『利益』が返ってくる。それが返ってこないなら商売じゃない」と。壁当てに例えるなら、一生懸命に頑張って強く投げれるようになったボールが、壁に当てても跳ね返ってこなく、キャッチボールにならないという様子だ。

 この氏(師というべきか…)の持論に「上手いこと言うオッサンだな」と関心させられたが、現状の小売市場はその通りだ。全道的に熾烈な価格競争が広がるなか、皆が身の丈に合わない安値に翻弄され、低マージンに、どこの経営者も頭を悩ましている。

 さらに甲斐無いのは、現場のスタッフだ。悲しいかな、SSは販売価格が安くなったからといってサービスの質を落とすことは出来ない。低マージンだろうと何だろうと、厳しい冬に働くフィールドスタッフの仕事はブレることが許されないのがSS業界だ。

 お客さんを喜ばせようと一生懸命に努力した結果、何の見返りも受け取れないという状態では、壁当てにならず商売とはいえない。「こんな事では、そのうち業界がダメになるぞ」と師。業界が健全さを確保する新たな「壁」を、今こそみんなで立て直すべきだ。(茶)
 

(發)

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