ユーザーに感謝されて はじめて消費者還元―

 看板価格からの値引きが深刻化し、足並み揃わぬまま7月を終えそうな道内市場。一方、新日本石油を筆頭に、出光興産やエクソンモービルなど元売各社のマージン回復の動きが活発化していることから、仕入れ環境の雲行きは怪しい。元売によって温度差こそあるものの、8月の仕切り価格は今年5月並の大幅アップが予想されており、月末にかけて価格是正の動きが道内各地で再び騒がしくなりそうだ。

 仕切りコスト上昇に伴う小売り転嫁よりも、これまでの未転嫁分解消や値引き是正が焦点となっていた7月。函館など地域によっては、値引き看板を撤去するなど是正を進めた店舗もあるが、大勢の市場は環境修復を思ったほど進められず、「現状維持で精一杯」といった状況のようだ。

 表示価格から還元するという販売手法は、季節の変わり目に始まるデパートのバーゲン・セールや家電業界でのポイントのキャッシュバックぐらい。そう考えるとSS業界はやはり異色。値引き行為をある人は「企業努力による還元策」と示し、またある人は「小細工」と非難する。そのため、値引き行為の善し悪しは問えないが、販促の意図に根拠のない「値引き」は理解に苦しむ。ユーザーに感謝されてこそ、はじめて「消費者還元」といえるのではないだろうか。

 値引きを受け「得した」と感じるユーザーはどれだけいるだろうか。何もかもが「当然」と受け止められている実情では余りにも、業界内での「お家騒動」すぎるのではないだろうか。

(S)

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